はじめての「保活」は謎だらけ!~情報はどこにあるの!?

保育&子育て情報

最近、「保活」のために、うつになったお母さんの記事を読みました。とても悲しく、やり場のない怒りを感じます。家族の状況や所得、働き方は多様化しているけれど、給与が上がらなかったり、不本意ながら不正規で働いている方、コロナ禍で仕事を失ったりしている人々が増えている世の中。生きるために働かなくちゃいけない親がますます増えているのに、なぜ希望の保育園に、皆が入ることができないんだろう……子どもを授かる前から、結婚する前から、保活をしている人もたくさんいらっしゃいます。
また中には、入園の可能性を少しでも広げるために、入園の基準となるいわゆる「保育指数」の点数を上げる裏技を駆使したり(保活のコンサルをしている人もいるようです)、これは風のうわさですが、保育園に入るためにわざと「離婚」する夫婦もいると聞いたこともあります。

そもそも、保育園に入園するための方法についての情報が一元化されていないことにも、わかりづらさの原因があるように思います。

保育園に、子どもを預けたい!でも、どんなふうに申し込んだらいいの?そして万が一保育園に落ちてしまったら……と保護者の気持ちになって(十数年前の気持ちを思い出して)素朴な気持ちで、まずはどんな情報源があるのかについて調べてみました。

いきなり、頭が「?」になる!しくみが難しい制度

※以下のお話は、フィクションです。

A子さんは29歳。神奈川県川崎在住で、夫と子どもの3人家族。初めての子ども、現在0歳8か月は早生まれ。今度の1月で1歳になります。

大学卒業後、都内の某大手不動産会社の総合職として勤務し、現在育休取得中。夫は営業職。リモートワークの日もあるものの、コロナも落ち着いてきて、週のうち4日は都内のオフィスに出社。帰宅も夜9時を過ぎるため、日中はほとんど一人で育児しています。

来年の4月に職場復帰予定で、保育園への入園を考えていますが、自分も夫も地方の出身のため、里帰り出産をして以来、双方の両親に子どもを預けたりすることもできません。

4月時点での月齢は、1歳3か月。「えーっと、保育園に入園するにはどうするんだっけ…」子どもができるまで、育児のことも、ましてや保育園についての知識もなく、近所にママ友もおらず、日々インターネットで情報を検索する日々です。まずはやみくもに、「川崎市 保育園」と家のパソコンで検索してみました。

すると、Google検索で

「保育所等の申込み手続き(令和4年度) – 川崎市」

というページが出てきました。そうそう、これこれ。クリックしてみると


□令和4年4月1日入所における保育所等申込み手続きについて

「うゎっ。字ばっかり…💦」と思わずつぶやいてしまいました。ホームページ内を見ていると

保育園の入園案内が、見つかりました。
□令和4年度 保育所等・幼稚園・認定こども園 利用案内

申し込み開始が10月11日、締め切りが11月10日(郵送の場合は10月29日)

げげげ!いますでに10月半ば過ぎ。もう申し込み始まってるじゃん!締め切りまで2週間ちょっとしかありません。しかも、この冊子は64ページもあります。(だいたいどちらの自治体で発行されている「入園のしおり」も、このぐらいの厚さがありますね)区役所の窓口などでも配布しているそうですが、A子さんの家から区役所までは少し距離があり、電車かバスに乗っていかなくちゃならないところにあります。仕方なく家のインクジェットプリンターで印刷することにしました。でも家にプリンターない人もたくさんいるし、スマホで見るには字がぎっしり。みんなやっぱり取りに行っているのかな。私が疎すぎるだけなんだろうか……と思いながら、印刷したての「利用案内」を早速パラパラとめくっていると、めまいがしてきました。会社の書類以外には、長文を読む機会のないA子さんはもう、申し込む前から気が遠くなりそうです。

「??? 認定?保育の必要量?そして利用調整……って何だろう?」

いきなりつまづきです!とにかく知らない言葉がたくさん出てきます。「利用案内」の文章を読んでもさっぱりわかりません(ものすごく丁寧に説明してくれているというのに)。

保育園を選ぶ前に、こんなにも難しいしくみを知る必要があったのか……そして自分の子どもが、そもそも保育園に入れるかどうかを調べる必要があるのか……。

利用案内に出てくる言葉の意味を知りたくて、さらにいろいろ調べてみましたが、なかなか参考になる情報が見当たりません。そして検索サイトでようやくこちらを見つけました。


□内閣府 よくわかる「子ども・子育て支援新制度」 

ふむふむ……内閣府って国のことかな?そこにはこんな説明がありました。

「利用調整とは、市町村が定める基準に基づき、保護者の状況などに応じ保育の必要性などから優先順位をつけ、利用する施設などの調整を行うこと。ひとり親家庭、生活保護世帯、生計中心者の失業、お子さんに障害がある場合などには、保育の優先的な利用が必要と判断される場合があります。」

優先順位……涙。生まれて間もなく順位を付けられるなんて~😢なんだか、悲しい気持ちになってきました。

わが子は「何号」?認定区分とは。

何しろ、わが子がどの「認定区分」にあたるかを調べるところから始まるらしいのです。そんなこと、学校では教えてもらえなかったな。みんなどこで知るんだろう?

焦るばかりでは仕方がないので、さきほどの内閣府のHPに載っているチャートで調べてみました。(ちなみに、市の「利用案内」にもわかりやすい図がありました)

①お子さんの年齢は→0歳

②「保育を必要とする事由」に該当しますか?

「保育を必要とする事由」とは……

・就労(フルタイムのほか、【パートタイム、夜間、居宅内の労働など】)
・妊娠、出産
・保護者の疾病、障害
・同居又は長期入院等している親族の介護・看護
・災害復旧
・【求職活動(起業準備を含む)】
・【就学(職業訓練校等における職業訓練を含む)】
・【虐待やDVのおそれがあること】
・【育児休業取得中に、既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること】
・その他、上記に類する状態として市町村が認める場合

私はフルタイムで復帰予定だから……→はい なのね。

ちなみに【】に入っている項目は以前はなく、
この「子ども・子育て支援新制度」で追加されたのだとか。

1号認定:保育を必要としない3~5歳の子ども
2号認定:保育を必要とする3~5歳の子ども
3号認定:保育を必要とする0~2歳の子ども

ということらしいのです、わが子は

「3号認定!」

であることがわかりました。……で、3号認定だとどこに入れるの?内閣府のHPにはこのようにあります。

・保育所
・認定こども園
・地域型保育

保育所、はわかる。でも「認定こども園」と「地域型保育」って何だろう……。「認定こども園」はちらっと名前を聞いたことがあるけれど……。

入園の申し込みの前に、立ちはだかる様々な壁。まるで関所のよう。あまりにも無知だった自分を恥ずかしく思いながら、A子さんは、わが子と家族のために、そして何としても保育園に入るために、何をしたらいいのか、いったいどういうしくみになっているのか、とことん調べて理解するぞ!と腹をくくることにしました。何しろ「3号認定」であるわが子が入ることができる施設の種類を、もっと詳しく知る必要がありそうです!

(つづく) 

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